今回は「薬の用法・用量を守ること」について、ちょっと語ってみようと思う。
たまに仕事でも患者さんに聞かれるのが、「食後と食直後ってどう違うの?」
薬剤師としては当たり前のようにわかるけどやはり医療従事していない人はそこまで詳細には気にしないよな~って思う。
あと「朝の薬うっかり忘れたから夜に2回分飲んじゃった」とか、「調子いいしもう飲まなくてもいっか」って自己判断してる人、実はけっこういる。
それって効果が出にくくなったり、副作用が出やすくなったりすて危なくなったりすることもあるから今回は用法用量についてまとめるよ!
用法・用量ってなに?
あらためて言うと、
- 用法=薬の飲むタイミングとか回数(例:1日3回 毎食後)
- 用量=1回に飲む量(例:1回1錠)
これはただの目安じゃなくて、薬が一番よく効くように計算されてる飲み方。
だから「とりあえず飲んどけばいい」ってわけじゃないんだよね。
守らないとどうなるの?
効果がちゃんと出ない
薬って、体の中で「ちょうどいい濃さ」があるんだけど、時間や量を間違えるとそのバランスが崩れちゃう。
「1日3回」の薬を1回だけしか飲まなかったら、効き目が続かないことも。
副作用が出やすくなる
たとえば「朝飲み忘れたから、夜に2回分まとめて飲もう」とか、「頭痛いから痛み止め多めに飲もう」とか
これって血中濃度が一気に上がって、副作用が出やすくなる原因になる。
とくに心臓や血圧の薬、糖尿病の薬なんかは要注意。
(痛み止めとかなら良いって言ってるわけではないよ)
耐性菌とか、やっかいな問題になることも
抗生物質(抗菌薬)を飲み切らずに途中でやめると、菌が残って、残った菌が抗菌薬に耐性をもって耐性菌ってやつになることがある。
これは本人だけじゃなくて、まわりにも影響が出る可能性があるんだ。
「食後」と「食直後」、「食前」と「食直前」ってどう違うの?
意外と知られてないけど、これもけっこう大事。
食後と食直後
- 食後:ごはん食べ終わってから30分以内。胃に食べ物が入ってる状態を想定してる。
- 食直後:ごはんを食べ終えてすぐ。ほんとに“すぐ”って感じ。職場では10分以内って伝えてることが多い。
胃を守りたい薬や、吸収のタイミングを調整したい薬では、この違いが大事になってくるんだ。
ビタミン剤とか魚油の薬・サプリメントは食直後に飲んだほうがいいことが多い!
食前と食直前
- 食前:ごはんの30分くらい前。つまり空腹の状態。
- 食直前:食べる直前。5~10分前とか、もう「いただきます」って言う直前のタイミング。
糖尿病の薬なんかは「食直前」指定が多いけど、それにも理由がちゃんとある。
飲み忘れたらどうする?
よくある質問だけど、「飲み忘れたときどうするか」は薬によって違います。
基本は「次のタイミングが近いなら1回分スキップ」。
迷ったら、薬局や病院に連絡するのがいちばん安心なので薬をもらってる薬局に聞いてみよう!
まとめ:薬は“どう飲むか”も大事なポイント
薬って、ただ処方されたものを飲むだけじゃなくて、正しいタイミング・量で飲むことが治療の一部。
自己判断でアレンジしちゃうと、せっかくの薬がもったいない結果になるかも。
「これってどう飲めばいいんだっけ?」とか「飲み忘れたけどどうしよう?」ってときは、気軽にかかりつけの薬剤師に聞いてね。
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