備忘録

糖尿病と酸化ストレス

はじめに

今回は、糖尿病と酸化ストレスがどんな風に関わってるかについて、自身で調べたことをまとめつつ解説します。

糖尿病では高血糖状態が続くことで、細胞内に有害な活性酸素が増え、これが「酸化ストレス」として様々な合併症の原因になります。

糖尿病は血糖値が慢性的に高い状態が続く病気で、

高血糖状態では、以下のような過程で酸化ストレスが増加する:

• ミトコンドリアの過剰な活性化:

エネルギー産生の過程で通常より多くの活性酸素(ROS)が生成される。

血中の過剰なグルコースがタンパク質や脂質と結び付き、AGEs(糖化最終産物)を形成。AGEsは細胞内で酸化反応を促進し、さらに炎症反応を引き起こす。

高血糖状態で、余分なグルコースがこの経路を通ると、細胞内の酸化還元バランスが崩れ、ROSが生成されやすくなる。

酸化ストレスは、糖尿病の合併症発症に深く関与している。具体的には:

• 血管障害・動脈硬化の進行:

ROSによる内皮細胞の損傷が進むと、血管が硬化しやすくなり、心血管疾患(心筋梗塞、脳梗塞)のリスクが高まる。

• 微小血管障害:

眼、腎臓、神経などの微小血管が損傷され、糖尿病網膜症、腎症、神経障害などの合併症が発生する。

• 炎症反応の増加:

酸化ストレスは炎症性サイトカインの分泌を促進し、全身性の炎症状態を引き起こす。

糖尿病の管理において、酸化ストレスの軽減は非常に重要。以下の対策が推奨される:

• 血糖値の厳格な管理:

適切な食事、運動、薬物療法により高血糖状態を防ぐ。

• 抗酸化物質の摂取:

ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなど、抗酸化作用のある栄養素を豊富に含む食品を積極的に取り入れる。

• 生活習慣の改善:

適度な運動や十分な睡眠、ストレス管理などで、体全体の酸化バランスを整える。

おわりに

糖尿病と酸化ストレスは密接に関連しており、酸化ストレスの蓄積が糖尿病の合併症を促進する主要な要因のひとつです。日常の生活習慣の改善と、抗酸化対策を通じて、これらのリスクをできるだけ低減することが大切です。

とりあえず一旦ここまでまとめました。追記あったら再度更新します。

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